給料日 ポイ活 給与振込キャンペーン還元の落とし穴と会社名振込の悲哀

今日は給料日である。

朝からなんとなくソワソワして、用もないのに銀行アプリを何度も開いてしまった。残高が増える瞬間というのは、いくつになっても少しうれしい。通知が来たときの、あの「チャリン」という音は、もはや私にとっては小さな祝砲なのだ。

ところが最近、ポイ活界隈では「給与振込で○○円還元!」というキャンペーンをよく見かける。給与と認識された電文で振り込まれると、数百円から数千円が戻ってくるらしい。働いたうえに還元まであるとは、なんとも景気のよい話である。

しかし、しかしだ。

私の会社からの振込は「キュウヨ」ではなく、きっちりと会社名で送られてくる。なんという真面目さ。なんという実直さ。結果として、私の口座に届くのはただの通常振込である。電文に「給与」と書いていないだけで、キャンペーンの対象外なのだ。

対象外。

この四文字は、子どものころにくじ引きで「はずれ」と書かれた紙を引いたときの気持ちに少し似ている。駄菓子屋で当たりが出なかった日の、あの妙な静けさ。私は大人になっても、同じような顔をしてスマホを見つめているのである。

そもそも、給料というのは働いた対価であって、それ以上を望むのは欲張りかもしれない。そう思いながらも、「還元」の文字を見ると心が揺れる。ポイントというのは不思議だ。実体はほとんどないのに、なぜか現金よりもお得な気がしてしまう。ポイントは、夜店の金魚すくいの金魚のようなもので、持ち帰ったはいいが、いつのまにか消えていることも多い。それでも欲しくなるのだ。

私は自分の浅ましさに少し笑ってしまう。会社に「電文をキュウヨにしてください」と頼む勇気もないくせに、心の中ではひそかに還元を夢見ている。なんとも小さい。

残高はちゃんと増えていた。ありがたい話である。けれども、どこかで「もし給与扱いだったら」と考えている自分がいる。人は手に入れたものより、手に入らなかった数百円のほうを思ってしまうらしい。困った性分である。

とはいえ、給料日はやっぱり悪くない。通帳の数字が増えるのを見ると、今月もなんとかやったなと思う。還元はないが、生活は続く。ポイントはつかないが、ごはんは食べられる。

まあいい。

還元がなくても、給料は給料なのである。

そう自分に言い聞かせながら、私は今日もせっせとアプリを閉じ、つかないポイントの代わりに、せめてスーパーの特売でも探そうと思うのだった。