Google Pixel 10a 下取り iPhone 13 クーポン お得計算で心がざわつく話

このところ、Google Pixel 10aがお得らしい、という話が頭のすみでずっとモゾモゾしている。
一括価格は79,900円(税込)。そこにストアポイント10,000円分がついて、さらにメルマガ会員には5,000円相当の上乗せがあるらしい。つまり、うまく乗れば「実質かなり安い」という、私のような人間がいちばん弱い言い方になっているのである。Google ストアの発売記念施策としては、4月27日までポイント還元や下取り増額が出ているようだ。

こういう「実質」という言葉は、昔から妙に私の心をつかむ。
実質と聞くと、なんだか現実の財布の口がゆるむのだ。だが、よく考えると、実質というのはだいたい、今この場で安いというより、あとからじわっと安かったことにされる仕組みである。私はこの“あとからじわっと”に何度もやられてきた。ポイントをもらった瞬間、なぜか次の買い物をする気になってしまう。あれは買い物ではなく、買い物の呼び水なのだと思う。

しかも今回、話はそこでは終わらない。
下取りでiPhone 13が30,100円くらいになる、という話を聞くと、持っていないのに急に欲しくなる。持っていないものを、下取りのために買うという発想がもう少しおかしいのだが、お得の前では人はわりと平気で遠回りを選ぶ。ゲオモバイルでは中古iPhone 13 128GBがMNPで11,000円からという案内が出ていて、ワイモバイル系でも19,800円前後の線はたしかに見える。だから「安く仕入れて、高く下取ってもらえば勝ちでは」と考え始めるわけである。

しかし、こういう時の私は、だいたい途中で見落としをする。
事務手数料だの、回線契約の条件だの、状態Bだの、バッテリー残量だの、MNPの手間だの、世の中は私のような浅い計算を静かに妨害する部品で満ちている。しかも今回、Google ストア側で高額下取りの例として目立っているのは「iPhone 13」そのものではなく、「iPhone 13 mini」やPixel 8aの30,100円であるらしい。このへんをふわっと読んで「13なら全部そうだろう」と思いこむと、あとでスマホを握りしめて遠い目をすることになる。私はそういう遠い目を、過去に何度もしてきた。

それでも、こういう計算をしている時間は妙に楽しい。
買う前がいちばん楽しい、というのは家電にもお菓子にも共通している。まだ手に入れていないから、欠点が見えないのだ。人間関係みたいで少し嫌である。

結局のところ、Pixel 10aがお得かどうかより、私は「お得を完成させるために別のスマホを買う自分」をどこまで許せるかで悩んでいるのだと思う。
ここまでくると節約なのか遊びなのかよくわからない。たぶん両方で、半分くらいは趣味だ。なので、こういう話の結論はいつも同じである。
安く買うために余計なことを始める人は、だいたいもう負けかけているのだ。

(追記)アドバイスをもらった。ワイモバイルなら10aを2年レンタルで24円+事務手数料3,300円で2年使えるらしい。回線契約までして端末を仕入れるならこっちの方がいいかもしれない。

 

AI活用術・ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexity・Grokで実践するMAGIシステム風仕事術

最近、私はAIで遊んでいるのか働いているのか、だんだんわからなくなってきた。たぶん両方なのだと思う。最初はちょっとした興味だったのである。「へえ、文章を書いてくれるんだ」と軽い気持ちでさわったのに、気づけば仕事でも使っている。こういうものは、だいたい最初の一歩がゆるい。ダイエット器具も英会話アプリも、最初だけはやる気に満ちているのだが、AIだけはなぜか生き残っている。人間のほうが根負けしたのかもしれない。

世の中にはいろんなAIがある。ChatGPT、Gemini、Perplexity、Claude、Grokなど、名前だけ見ると外国の強そうな人たちの集まりみたいである。私は最初、この名前をちゃんと覚えるだけで少し疲れた。GeminiのことをGemimiと書いてしまったりして、AIを使う前にまず自分の記憶力のあやしさと向き合うことになる。未来の道具を使っているのに、使っている本人はかなり昔ながらのうっかり人間なのだ。

それで最近、難しい問題を考えるときに、ちょっとおもしろいやり方をしている。エヴァンゲリオンのMAGIシステムみたいなことを、AIでそれっぽくやるのである。といっても、べつに秘密基地があるわけでもないし、部屋が赤く光るわけでもない。ただ同じ質問を三つくらいのAIに投げるだけだ。やっていることは地味である。見た目は地味だが、気分だけはだいぶ大げさになる。「いま私は複数の知性を統合している」と思うと、少しだけえらくなった気がする。たぶん気のせいである。

昔、なにか迷ったときに、母と父と自分の三人に聞けば答えが出る、みたいな時代があった。いや、正確には父はあまり答えを出さず、「まあ好きにしろ」と言う係だった気もするが、とにかく人は昔から、ひとりの意見だけでは心もとないと思っていたのだろう。学校でも、ひとりに聞いてだめなら別の子に聞いたし、店でも一軒目で決めずに二軒目を見た。そう考えると、AIを三つ並べて考えさせるのは、意外と庶民的な行為なのかもしれない。未来っぽいのに、やっていることは近所づきあいみたいなものだ。

しかもAIというのは、それぞれ少しずつ性格が違うように見える。こっちはまじめ、あっちは勢いがある、こっちは説明が細かい、あっちは妙に自信満々、などである。もちろん本当に性格があるわけではないのだろうが、人間というのはすぐ相手にキャラをつけたがる。私はたぶん、電卓を三台並べても「この子は堅実」くらい言い出すタイプである。そういう自分を見ていると、便利な道具を使っているはずなのに、最後は人間の勝手な思い込みで世界を整理している。なんだかいつもの私である。

三つのAIに同じ問いを出して、それぞれの答えを見比べる。すると、共通している部分が見えてくるし、逆に怪しいところも浮いてくる。ひとりだけ変な方向に全力疾走している答えがあったりして、それはそれでおもしろい。会議でも三人に聞くと、一人くらい話を広げすぎる人がいるが、あれに似ている。AIの世界でもそういうことが起こるのを見ると、私は少し安心する。完璧な知性ばかりだと、こちらのぼんやりした頭が肩身のせまい思いをするからである。

このやり方で進めると、けっこう精度のいい答えが返ってくる。少なくとも、ひとつだけを信じて突っ走るよりは、だいぶ足元がしっかりする感じがある。とはいえ、最後にまとめるのは自分なので、そこで急に私の雑さが顔を出す。せっかく三人の優等生が材料をそろえてくれたのに、盛りつける人が私なので、完成品が少しだけ台なしになるのである。これではMAGIというより、賢い人たちに支えられた不器用な係長である。

でも、たぶんそれでいいのだと思う。AIが何人いても、最後に「じゃあ私はどうするのか」を決めるのは自分である。三つの頭脳を借りても、こっちの頭が急によくなるわけではない。けれど、少しは慎重になれるし、少しは見落としが減る。それだけでも十分ありがたい。

結局のところ、私は未来のすごい仕組みを使っているようでいて、やっていることは「みんなに聞いてから決める」という、ずいぶん昔からある方法なのだ。人間は昔も今も、ひとりでは不安なのである。だから三人分の知恵を借りる。借りたところで、最後はだいたい自分らしい雑な結論に落ち着くのだが、それもまた私なのである。

星野ロミ SocialXup「アカウントパワー診断」でD級判定された私の、Xアカウントのささやかな誇り

私はなんとなく、ぼんやりとネットを見ていた。こういう「なんとなく」の時間というのは、実にするすると過ぎていくもので、気づけば自分でも何を探していたのかわからなくなる。冷蔵庫を開けたのに、何を取りに来たのか忘れるのと同じである。インターネットというものは、巨大な冷蔵庫みたいなものなのだと思う。入っている物は多いのに、結局いつもの物しか見ない。

そんな時、漫画村事件で知られる星野ロミ氏が、SocialXupの新機能として「アカウントパワー診断」を公開した、という話を見かけた。XのアカウントIDを入れるだけで、0〜100点のスコアが出て、A〜Eのランクまで表示されるらしい。しかも自分だけでなく、他人のアカウントも診断できるという。なかなか遠慮のない機能である。

人はなぜ、点数をつけられると急に落ち着かなくなるのか。
学校のテストでも、健康診断でも、占いでもそうだが、数字やランクで自分が示されると、べつに頼んでもいないのに心がザワザワする。私は昔、体力測定で握力がえらく低く、紙パックのジュースすら頼りなく持っている感じの数値を出したことがある。それ以来、自分は何かを測られるたびに、だいたい弱そうな結果になる人間なのだという、うすぼんやりした自己認識がある。

とはいえ、やるのである。こういうものは、結局やる。やらないという選択肢を取れるほど、私はネットに対して達観していない。

そして診断結果は、19点。100点満点で19点。ランクはDであった。

D級か。

この「D級」という響きが、じわじわおかしい。通知表ならかなり困るが、アルファベットでランクをつけられると、なぜか少しマンガっぽくなるのである。私の頭にはすぐに『幽遊白書』が浮かんだ。妖怪の強さがS級だのA級だのと判定される、あの感じである。そう思った瞬間、19点という現実が少しだけ娯楽に変わった。人は解釈で生きている。

D級と聞くと、なんとなく「下のほう」という気がする。しかしマンガ基準で考えると、初登場時の蔵馬や飛影あたりなのではないか、という都合のいい連想が始まる。ここが私のよくないところで、現実の低評価をフィクションの文脈で持ち上げて納得しようとする癖がある。テストで60点を取っても「赤点じゃないから」と言い張るタイプである。もっと前向きなのか、もっと後ろ向きなのか、自分でもよくわからない。

それにしても、アカウントの力とは何なのだろう。フォロワーの数なのか、反応の良さなのか、発言の影響力なのか。あるいは毎日こつこつ何かを言っている執念のようなものなのか。もし執念なら、私はそこそこ点をもらえる気もするが、世の中はそんなに甘くない。執念だけで高得点が取れるなら、夜中に自分の投稿を見返して「これ、何が言いたかったんだろう」と思っている人間にも光が当たるはずである。

詳細グラフまで出るのも、なかなか本格的で少し怖い。グラフというのは不思議なもので、棒だの線だの円だのにされるだけで、妙に言い逃れができなくなる。数字だけなら「まあ、たまたまかな」と思えるのに、グラフになると「あなたの傾向はこうです」と静かに言い渡される感じがある。無機質なくせに、妙に迫ってくる。グラフは親切そうに見えて、案外容赦がない。

しかし19点でD級という結果を見ているうちに、だんだん腹も立たなくなってきた。むしろ、変に中途半端な点数より味がある気さえしてくる。65点くらいだと、なんとなく現実的でコメントに困るが、19点までいくと、もうひとつの個性みたいな顔をしてくる。ここまでくると、弱いなりに筋が通っている感じすらある。通っていないのかもしれないが、そう思うことにした。

結局私は、D級判定を見ながら、初登場時の蔵馬や飛影を勝手に仲間にして満足した。非常に図々しい話である。でも、ネットの診断結果なんて、そのくらい勝手に受け止めたほうが気が楽なのだと思う。

19点の私にも、19点なりの居場所はあるのだろう。たぶん。
少なくとも、いきなり消し飛ぶわけではない。
そう考えると、D級もそんなに悪くないのである。むしろ少し、マンガみたいでいい。

【総務省・携帯電話不正利用防止法改正】データSIM本人確認義務化と回線数上限の話を聞いて、ポイ活MNPの昔を思い出した話

このところ、携帯の話といえば料金より本人確認である。なんだか世の中、だんだん「はい、あなた本当にあなたですか」と聞いてくる場面が増えた気がする。私は別にやましいことはないのだが、聞かれると少しだけうろたえる。人はなぜ、正しいことをしていても確認されると小さくなるのか。不思議なものである。

昨日、2026年3月24日に、携帯電話不正利用防止法の改正案が閣議決定されて国会に提出されたという話を見た。内容はわりとまじめで、これまで音声SIMでは必要だった本人確認を、データ通信専用SIMにも広げること、それから「個人が使うには多すぎる回線数」を契約しようとしたら、事業者が断れるようにする、というものらしい。いまのところ具体的な上限数はまだ出ておらず、今後の省令などで決まる見込みだという。背景には、SNS型投資詐欺やロマンス詐欺でデータSIMが悪用されてきたことがある。なるほど、たしかに穴はふさぎたくなる。穴というのは、たいてい善良な人より先に、妙に手際のいい人が見つけるものなのである。

昔の私は、この「回線」という言葉に、今よりずっと胸をときめかせていた。MNPのキャンペーンを見ると、まるで秋のさんまを見た猫のように目つきが変わったものだ。乗り換えればポイント、契約すれば還元、翌月にはまた別の店で特典。世の中には、地道に働いてお金を得る人と、週末に家電量販店を巡って謎の達成感を得る人がいるが、私はかなり後者に寄っていたと思う。

もちろん、当時から大手各社には個人名義5回線前後の制限運用があった。ドコモは2009年に原則5回線までとし、auも現在、同一名義のスマホ・携帯電話を累計5回線までとしている。だから無限に増やせたわけではない。ただ、データSIMのほうは法的には抜けていたので、そこに時代のすき間風が吹いていたのだろう。すき間風は寒いが、好きな人には追い風でもあったのだ。

とはいえ、最近は私もだいぶ丸くなった。若いころのように、案件の終了日と開通日とポイント付与日をノートに書きつけて暮らすことはなくなった。あの頃の私は、携帯を使っていたというより、携帯に使われていた気がする。回線の管理表だけがやけに整っていて、部屋は散らかっていた。人間としての優先順位が少しおかしい。

それで今は「もうMNPもほどほどだなあ」と、しみじみ思うのである。法改正の流れを見ても、これからはデータSIMを大量に回してうまいことやる、みたいな昔ながらの遊び方は、かなりやりにくくなりそうだ。普通に1〜2回線の人には大きな影響は少ないだろうが、複数回線を抱えていた人ほど、ああ時代が閉じていくな、と思うのではないか。

……などと、引退した名選手のような顔で回顧してみたのだが、冷静に数えてみると、私はいまでも5回線ある。

ほどほどとは何か。

世間の感覚では、スマホは1人1台か、せいぜい仕事用と私用で2台くらいだろう。それなのに私は、もう落ち着いたみたいな顔をしながら5回線持っている。これは「節度ある生活」ではなく、「昔よりは暴れていないクマ」に近い。たしかに山は下りてきていないが、クマはクマなのである。

だからこのニュースを見て、少しだけ背筋が伸びた。私のような者が笑い話で済んでいるうちに、世の中はちゃんと線を引こうとしている。まっとうである。まっとうすぎて、ちょっと耳が痛い。でも、5回線持ちが「最近はほどほどです」と言うのも、なかなか味わい深い。人は自分に甘いし、私はとくにそうなのだと思う。

結局、ポイ活も回線も、ほどほどが一番いいのだろう。そう思いながら、今日も私は5つのSIMのことを、だいたい把握している。だいたい、というところが、いちばん危ないのかもしれない。

ちなみに、ちょっと古いデータかもしれないが、MNPしたことがないという人がネットユーザーでも5割、ドコモユーザーに限れば8割以上だという(参考:MNPをしているユーザーはネットユーザーでも50%程度

 

楽天グループ 株主優待 無料SIMの紙を捨てた私の、うっかり節約失敗日記

このあいだ、家に届いた封筒をなんとなく開けて、なんとなく中を見て、なんとなく「あとで読もう」と思い、そしてなんとなく捨てた。私の「なんとなく」は、だいたいロクなことにならないのである。

あとになって、Xで「昨日今日くらいで届いている楽天グループの株主優待の通知は捨てないで!」という投稿を見た。捨てないで、と言われた時にはもう遅い。私はその投稿を見るまでもなく、すでに見事に捨てていたのである。早い。判断が早い。いらないほうにだけ。

楽天グループの株主優待というのは、100株持っていると楽天モバイルの回線が実質1年使えるとかなんとか、そういうたいへんありがたい話らしい。無料SIMだとか、通信費の節約だとか、聞くだけで家計の味方という感じがする。そういう得なものに限って、私はだいたい紙で来た時点で負けている。アプリの通知ならまだしも、紙になると急に「町内会のお知らせ」みたいな顔をしてくるから油断するのだ。

しかも今回は、ただの案内ではなくて、申し込みに必要なIDやパスワードが書いてある紙だったらしい。継続の人も手続きが必要だという。そんな大事なことを、あんな普通の顔をした紙に書かないでほしいと思う。もっとこう、金色にするとか、封筒に「あなたが捨てると損します」とでも書いておいてほしい。いや、たぶん書いてあっても私は捨てるかもしれない。自分を買いかぶってはいけない。

あわててゴミ箱をあさった。ゴミ箱をあさる自分の姿というのは、なかなか人に見せられるものではない。株主優待を受ける人というのは、もう少し落ち着いた顔で暮らしているのかと思っていたが、実際はゴミ袋の中で「あれか、これか」と紙を引っぱり出している。優待以前に生活を優待してほしい。

なんとかその紙は発見された。よかったよかったと思って手続きを進めようとしたところ、今度はマイナンバーカードの電子認証の有効期限が切れていた。ここで私は少し笑ってしまった。いや、笑うところではないのだが、もう笑うしかないのである。紙を捨て、掘り出し、本人確認でつまずく。この流れの悪さは、朝から張り切って出かけたのに財布を忘れて駅まで行く感じに似ている。いや、もっと地味でみじめかもしれない。

私は昔から、何かを一個忘れると芋づる式にいろいろ忘れていることが多い。学校のころも、体操服を持っていく日に限って赤白帽を忘れ、赤白帽を持っていく日に限って上履きを忘れていた。準備をしたつもりで、いちばん大事なところが抜けている。そういうポンコツ気質は、年を重ねてもわりと元気に生き続けているようだ。成長とは何なのだろうと思う。

それにしても、電子認証の有効期限というものは、絶妙に忘れる。カード自体の期限とは別に、ああいう見えにくい期限があるのがいかにも役所っぽい。冷蔵庫の奥でしずかに期限切れしている納豆のようである。見ればわかるのに、見ないから気づかない。そして気づいた時には、ちょっと面倒なことになっている。

こういうことがあるたびに、私は「ちゃんとした大人になろう」と一瞬だけ思う。でも一瞬だけなので、たぶんあまり効いていない。大人になってずいぶん経つのに、いまだに「今週中にでも役所いこう」と、夏休みの宿題みたいなことを言っている。役所も別に逃げないのだが、私のやる気はすぐ逃げる。

とりあえず今週中には行こうと思う。こういうのは、思っているうちが花である。無料SIMひとつもらうのに、ここまで自分のダメさを確認することになるとは思わなかったが、まあ、通信費の節約というのは、たぶんこういう小さい面倒に耐える人だけが手にできるのだろう。

私はその入口で、いったんゴミ箱に落ちたのである。

参考記事: 楽天グループ株主優待で楽天モバイル回線が1年無料 2026年の無料回線の条件と取得方法 

ソフトバンク iPad A16 月額160円レンタルが過去最安だった話

最近、ソフトバンクの「iPadが月160円」という話を見かけて、私は思わず二度見してしまった。
月160円である。

160円といえば、自動販売機のジュースと同じくらいの値段だ。ジュースを飲むか、iPadを持つか。なんだか選択肢としておかしい気もするが、数字だけ見るとそういうことになる。世の中というのは時々、変な比較を生み出すものなのである。

実は私は、このセールにすでに一度飛びついた人間である。
前々回のセール、つまり「月300円」のときだ。

そのときも「安いなあ」と思った。iPadが月300円。これもだいぶ意味がわからない。
私はそのとき、ちょっとした興奮状態で申し込みボタンを押した記憶がある。

人間というのは不思議なもので、「安い」と思った瞬間、冷静な判断力がどこかへ行く。
私の場合、その判断力はたいてい冷蔵庫の奥あたりに置き忘れられている。

とはいえ、その300円のセールもかなり人気で、期間中に売り切れになった。
「やっぱりみんな考えることは同じなんだなあ」と妙に安心したものである。

ところが今回。
なんと月160円。

私は一瞬、自分の契約書を見直した。
「え、私300円払ってるんですけど?」
と、誰に言うでもなく心の中でつぶやいた。

まあ、こういうことは人生にはよくある。
昨日買ったものが今日安くなる。
昨日食べたラーメンのほうが高かった。
そういう小さな敗北を、人は静かに飲み込んで生きていくのである。

ちなみにこの160円の仕組みは、わりと単純だ。

iPad(A16)128GBの通常価格は105,840円。
しかしスプリングセールの新規契約割引で43,920円引きになる。

さらに「新トクするサポート+」を利用して2年間使い、最後に返却する。
そうすると、実質の端末負担額は3,840円。
つまり月160円になるわけだ。

この手の仕組みは、最初はちょっとややこしく感じる。
私は最初、「なにか見落としているのではないか」と疑った。
世の中そんなに甘くないのではないか、と。

しかし調べてみると、iPad(A16)は特典利用料が無料に設定されている。
つまり返却時に最大22,000円みたいな料金が発生しない。

破損などがなければ、普通に返すだけでいいらしい。

この「破損がなければ」という条件を見たとき、私は少しだけ自信がなくなった。

なぜなら私は、わりと物を落とすタイプの人間だからである。

スマホも落とす。
財布も落とす。
家の鍵も落とす。

この調子だと、iPadもいつか落とすのではないか。
そんな未来がうっすら見える。

とはいえ、月160円という数字を見ると、細かい心配はどこかへ飛んでいく。
人間はだいたい、数字に弱いのである。

しかも前回のセールは550円、前々回は300円だった。
つまり今回が「過去一番安い」。

こういう言葉を見ると、また心がざわつく。
限定。
過去最安。
売り切れ。

この三つがそろうと、人はだいたい急ぐ。
冷静な人でも、少しだけ急ぐ。

そして私は思う。
もしまた次回のセールが来て、月80円とかになったらどうしよう、と。

そのとき私はきっとまた、契約書を見ながら小さくつぶやくのだろう。

「私、300円なんですけどね」

まあ、そんなことを言いながら、今日もそのiPadで動画を見ている。
結局のところ、使っている本人が満足していれば、それでいいのかもしれない。

そう思うことにしているのである。

WBC・Netflix無料視聴とワイモバイル30GBトライアルSIMという、なんだかズルい節約の話

このあいだ、ぼんやりニュースを眺めていたら、ちょっと妙なことに。

元記事:ワイモバイルが「トライアルSIM」を開始。30GBが3ヶ月無料、事務手数料0円で試せる仕組みを解説 

WBCがNetflixで独占配信される、という話を見て、「ああ、またサブスクが増えるのか」と、私は軽くため息をついた。最近の私は、サブスクの数が多すぎて、もはやどれを契約しているのか自分でもよくわからない状態になっている。
こういうのはだいたい、最初は「無料期間だけ」と思って入るのである。
しかし気づくと一年くらい払っている。これは人類の七不思議のひとつだと思う。

ところが、ニュースをよく読んでみると、ちょっとおもしろい仕組みがあった。

ワイモバイルの「トライアルSIM」というものが出ていて、30GBの回線が3ヶ月無料らしい。
しかも事務手数料も0円。
そして、その契約者向けにNetflixが3ヶ月実質無料になるキャンペーンがある。

つまり。

回線も無料。
Netflixも無料。

おまけに30GBの通信付き。

なんだか計算が合わない気がするが、どうやら本当に無料らしいのである。

私はこういう話を聞くと、なぜか少し興奮する。
節約が好きというより、「システムの隙間」を見つけたような気持ちになるからだ。

昔、スーパーで半額シールを見つけたときの気持ちに少し似ている。
本当はただ安いだけなのに、なぜか勝った気がするのである。
人間とは実に単純な生き物だ。

ちなみに計算すると、本来かかる費用はだいたいこんな感じらしい。

・契約事務手数料 3,850円
・月額料金(4,158円×3ヶ月)
・合計 約16,000円

これが全部0円になる。

私は思った。
「もしかして、WBCを無料で観る裏技なのではないか」と。

もちろん、公式キャンペーンなので裏技ではないのだが、気分的にはかなり裏技っぽい。
なにしろ、通信会社が「どうぞ3ヶ月使ってください」と言っているのである。
こんなに優しい世界があるだろうか。

ただし、この手の話にはだいたい落とし穴がある。
人間はタダという言葉に弱いのである。

たとえば昔、私は「1ヶ月無料」という動画サービスに入ったことがある。
当然、1ヶ月で解約する予定だった。

しかし人間というのは、解約を後回しにする生き物なのだ。
結果として、気づいたときには半年経っていた。
その間、ほとんど見ていない。

私はそのとき、「これは動画ではなく、寄付なのではないか」と思った。
まったく徳を積んだ覚えはないのに、不思議である。

だから今回も、3ヶ月無料と言われても油断はできない。
4ヶ月目になると、普通に料金が発生する。
人間はだいたいその頃には忘れているのだ。

それでも、30GBの回線を無料で試せるというのは、なかなか太っ腹だと思う。
電波の入り具合を試す人もいるだろうし、副回線として使う人もいるだろう。

そして、私のように

「無料でNetflixが観られるなら…」

と、妙な計算を始める人もいるのである。

最近思うのだが、世の中はこういう「キャンペーンの組み合わせ」でできている気がする。
スマホ料金、ポイント、サブスク、還元。

全部をパズルみたいに組み合わせると、たまに「ほぼ無料」が完成する。

ただ、そのパズルを完成させるために、ものすごく時間を使っている気もする。

もし時給で計算したら、普通に払ったほうが安いのではないか。
そんな疑問が、ふと頭をよぎる。

しかし私は、その計算をあまり深く考えないようにしている。

世の中には、知らないほうが幸せなこともあるのだ。

それに、こういう「ちょっと得した気分」というのは、案外バカにできない。

結局のところ、人間はタダが好きなのである。

私も例外ではない。

だからきっと、またこういうキャンペーンを見つけては、
「お、これは無料じゃないか」と小さく喜ぶのだと思う。

そしてそのたびに、
「自分は節約家なのか、それともただのケチなのか」

少しだけ考えるのである。

PTA副会長の役得でMacBook Airを手に入れた話(ギフトカード付きの誘惑)

私はPTAの副会長なのである。
声に出してみると立派だが、実態はコピー機の前で紙を補充する係に近い。会議の日程調整、資料の誤字確認、誰も気づかないところを地味に整える。達成感は薄いが、疲労感はしっかり残る。不思議な役職である。

そんなある日、役員向けの案内が回ってきた。Apple製品が特別価格で購入できるという。しかも期間限定キャンペーン中で、割引に加えてAppleギフトカードまでつく。私は思わず二度見した。

対象の中にMacBook Airがあった。
あの薄くて軽いやつである。喫茶店で開けば、それだけで仕事ができる人に見える、あの板のようなノートパソコンだ。

私はこれまで、家族共有のパソコンでPTAの議事録を書いてきた。夕食後、子どもたちが騒ぐ横で、肩をすぼめてキーボードを叩く。ときどき三男が勝手にエンターキーを押す。あれは地味に困る。

割引額とギフトカードの金額を足し算しながら、私は思った。
「これは、ほぼご褒美ではないか」と。

人は苦労に見合う対価を求める生き物である。もちろん副会長はボランティアだ。誰も頼んでいない。だが、やっているのは私だ。少しくらい軽いノートパソコンを持っても、罰は当たらないだろう。

若いころ、パソコンを買うときは覚悟が必要だった。価格コムを何度も見て、最安値を探し、最後は勢いでクリックした。今は「PTA役員特典」という、なんとも健全な理由がある。成長というより、言い訳が上手くなっただけかもしれない。

届いたMacBook Airは、本当に軽かった。箱から取り出した瞬間、私は妙に静かになった。薄い。軽い。なんだか未来である。これで議事録を書くのかと思うと、少しだけ胸が高鳴る。

実際に開いてみると、画面はきれいで、キーボードも快適だ。だが打っている内容は「次回資源回収について」。未来感と町内感が同居している。

PTAは相変わらず大変だし、会議も長い。けれど、このMacBook Airを開くたびに、「まあ悪くない」と思える自分がいる。

役得というのは、派手なものではない。
薄さと軽さのぶんだけ、心が少し軽くなることなのだ。たぶん。

自分も欲しいというPTA役員さんは「 Appleの学割「新学期を始めよう」キャンペーン攻略!PTA役員も対象でお得にMacやiPadを買う方法 」で買い方が説明してある。どうぞご自身で。

好決算なのに10万件減った話(ソフトバンク決算・PayPay・携帯乗り換え)

二月九日、私は朝のニュースを流し見しながら、なぜか前日の鍋の残りを温め直していた。特に理由はない。ただ冷蔵庫にあったからである。そんな気の抜けた状態で目に入ってきたのが、ソフトバンク株式会社の決算ニュースだった。

売上高は過去最高の五兆円超え。数字だけ聞くと、もう何をやっても勝ち続ける人生みたいでうらやましい。牽引役はPayPayを中心としたファイナンス事業や流通で、LINEヤフー傘下のアスクルはランサムウェア攻撃という災難に遭いながらも、メディアECは好調らしい。人生、なかなか一筋縄ではいかないのである。

モバイル事業も堅調で、ソフトバンクだのワイモバイルだのLINEMOだのを全部足すと、契約者は三千百九十六万件。数字が大きすぎて、もはや日本の人口なのか豆の数なのかわからなくなってくる。

ところが、である。直近三か月で十万件の純減と聞いて、私は鍋をかき混ぜる手を止めた。原因は「ホッピングユーザー」。つまり、ちょっと使ってすぐ去る人たちだ。昔は違約金だの手数料だので縛られていたのに、今は法改正で身軽になり、みんなフットワークがやたら軽い。

社長の「たくさん申し込む人はお断りする」という発言を聞きながら、私は昔、試食コーナーで何周もして店員に顔を覚えられた自分を思い出した。あれも一種のホッピングだったのだろうか。

結局のところ、お得を求めて動くのは人の性で、会社はそれに振り回され、国は眉をひそめる。私はといえば、今日も特に乗り換える予定もなく、鍋の残りを食べ終えただけだった。人生も契約も、なかなか解約しきれないものなのである。

iPhone17が安すぎるせいで、妹と2時間電話した日の話

夜ごはんを食べ終わって、さあ今日は早く寝ようと思った瞬間に、妹からLINEが来た。
「iPhone17って、月281円ってほんと?」
この一文が、私の夜を静かに、しかし確実に破壊したのである。ブログを読まれたのかもしれない。

私は最初、軽い気持ちで「ほんとだよ」と返した。するとすぐに電話がかかってきた。嫌な予感はしたが、出てしまったのが運の尽きである。

そこから私は、ahamoとは何か、MNPとは何か、いつでもカエドキプログラムとは何なのかを、延々と説明する係になった。妹は相づちを打ちながらも、三分に一回くらい「で、結局いくらなの?」と聞いてくる。さっき説明した話を、私はまた最初からする。私はコールセンターの人の気持ちが少しわかった。

iPhone17をドコモ(ahamo) MNPで月額わずか281円で2年レンタル 最新スマホを安く使える 」という記事をお勧めしたが読む気はしないらしい。

「2年後に返すってどういうこと?」
「返さなかったらどうなるの?」
「割ったら?」
「水没したら?」

質問は尽きない。私は途中から、これはiPhoneの説明というより、人生相談に近いのではないかと思い始めた。返却期限の話をしているのに、なぜか親戚の法事の予定の話に脱線し、気づけば1時間が経っていた。

妹は最後に「でもさ、そんなに安いって逆に怪しくない?」と言った。私は心の中で叫んだ。ここまで説明してそれを言うか。
それでも私は、「まあ、仕組みが分かると普通だよ」と冷静を装った。大人なのである。

通話が終わったのは、気づけば2時間後だった。喉が少し痛く、スマホの充電は残り20%。私は自分のiPhoneを見ながら思った。
──この時間で、もう一台分説明できたな、と。

結局、妹は「ちょっと考える」と言って電話を切った。私はその後、布団に入り、天井を見ながら思った。
安いiPhoneより高くついたのは、私の時間だったのかもしれない。まあ、暇だったからいいのである。