福岡市の自転車事故多発と自転車保険の必要性

自転車事故福岡市内では、自転車による事故が多いと言われています。福岡市が平成25年に作成した資料によると福岡市内で発生した自転車事故は年3000件以上となっています。特に近年では歩行者との交通事故の件数が増加傾向にあります。

そうした中で、自転車と歩行者による交通事故による「賠償金」は高額化の一歩をたどっています。そうした中で適切な「備え」をしておくことは自転車に乗る人の義務とも言えるでしょう。そんなリスクをカバーするのが「自転車保険」という保険です。

高額化する自転車事故に対する賠償金

自転車事故によって高額な賠償を命じられる判決が相次いでおり、自転車事故に対する厳罰化が進んでいます。

・神戸地裁(2013年)
小学5年生の男児が自転車で女性と衝突。障害が残る怪我を負わせて約9500万円の賠償命令

・東京地裁(2008年)
男子高校生が自転車で男性と衝突。障害が残る怪我を負わせて約9300万円の賠償命令

・東京地裁(2007年)
男性が交差点に進入し、横断歩道を走行中の女性と衝突させ死亡させる。約五千四百万円の賠償命令

自動車の場合は最低限の保険は強制保険である「自賠責保険」に加入しています(参考:自賠責保険(強制保険)とは?)。ところが、自転車にはこのような強制保険はないので、こうした賠償については個人が負う必要があります。

 

どういう保険があるのか?

このような自転車事故で補償が効く保険としては自転車専用の「自転車保険」と呼ばれる保険。他には「個人賠償責任保険」と呼ばれる保険があります。

・自転車保険
自転車による事故全般をカバーしてくれる保険です。相手に対する補償はもちろんですが、自分自身の怪我を補償してくれるものや相手との間で示談交渉をしてくれるサービス付きの保険もあります。私的利用、業務利用のどのケースで自転車に乗っていても補償の対象となります。

・個人賠償責任保険
他人に対して損害を与えた場合にその損害を補償してくれる保険です。自転車事故以外にも、遊びなどで他人を怪我させた、他人の物を壊したという場合も利用できます。ただし、業務中の場合は補償の対象外です。また、示談交渉などのサービスは付帯しません。

補償範囲が広く浅いのが「個人賠償責任保険」。補償を自転車に絞っているが手厚い補償となるのが「自転車保険」といえそうです。業務(通勤や仕事中)に自転車に乗らないというのであれば個人賠償責任保険の方で相手に対する損害という面はかなりカバーできそうです。

ちなみに、個人賠償責任保険の場合、「火災保険の特約」、「自動車保険の特約」などとしてあなたが知らないうちに加入しているというケースも良くあります。こうした損害保険は二重に加入していてもあまり意味がないため、まずはあなたが今加入している保険などを一度見直してみることをお勧めします。
これについては「日常の様々なリスクに対応した「個人賠償責任保険」を知る」も参考にしてみてください。

自転車保険に加入する(加入したい)という場合には、損保会社が色々な商品を販売しています。保険料は年額で5000円程度というのが主流です。