各銀行が力を入れて獲得しようとしているのが退職金を使った定期預金。昨今のマイナス金利の状況にも関わらず高金利の定期預金を提供しています。
目的は退職金というまとまった資金を預かりたいというニーズがあるわけですが、それ以上に強いのがその集めた定期預金を保険や投資信託などの運用商品に切り替えて手数料を集めたいという思惑です。
そのため、こうしたお得な定期預金を利用しようと考えているときは少し注意しておく必要もあります。今回は福岡銀行と西日本シティ銀行の2017年版の退職金専用定期預金の商品性などを徹底的に分析していきます。
福岡銀行退職金定期預金プランは三つ
期間 | 金利 | 上限預金額 | |
---|---|---|---|
3か月定期 | 3か月 | 2% | 100万円以上で退職金受け取り額の範囲内 (退職金受け取りから1年以内) |
1年定期 | 1年 | 0.40% | 100万円以上で退職金受け取り額の範囲内 (退職金受け取りから1年以内) |
ミックスパック 3か月定期+投信購入 |
3か月 | 5% | 1万円以上で同時購入する投資信託の投資金額まで尾を上限 |
上記の3つですね。金利で一番お得に見えそうなのは「ミックスパック」というやつですが、これは地雷案件です。
西日本シティ銀行の退職金定期預金のプランは2つ
期間 | 金利 | 上限預金額 | |
---|---|---|---|
3か月定期 | 3か月 | 2% | 100万円以上で退職金受け取り額の範囲内 (退職金受け取りから1年以内で投資信託の残高があることが条件) |
1年定期 | 1年 | 0.55% | 100万円以上で退職金受け取り額の範囲内 (退職金受け取りから1年以内) |
3か月定期の方が金利は高いんですが、投信残高があることが条件になっています。もっとも金額は明記されていないので、手数料が最も安いファンドを最低額購入するだけでもOKです。
預金価値があるのは3か月定期をジャンプして利用しよう
お得な預金は3か月タイプですね。福岡銀行も西日本シティ銀行もいずれも2%の預金金利がつきます。
この水準はかなり高く3か月満期タイプであればネットバンクのように金利が高いとされる銀行よりもかなり高めになっていますね。
(参考:2017年4月ネットバンク金利ランキング)
さらに、上手に活用するには福岡銀行と西日本シティ銀行の両方で退職金定期預金を利用しましょう。
起源的に考えたら、西日本シティ銀行で3か月の定期預金を利用します。たとえば2017年5月1日に預金したとすると満期は8月1日になります。
この期間はまだ福岡銀行では2017年に退職金定期預金を受け付けているので、西日本シティ銀行から預金を引き出して、福岡銀行に移し、そして3か月の退職金定期預金に預けましょう。
こうすれば同じ対象金を2回高金利の定期預金で運用できるということになります。
ちなみに、これで終わりではないです!2%という高金利ではないですが、いくつかお銀行では同じような退職金プランがあります。
三井住友信託銀行:1%(500万円以上)/3か月満期
三井住友銀行:0.50%(100万円以上)/3か月満期
といった形で退職金定期預金が用意されていますので、これらにも移し替えていきましょう。
こうやって乗り換えを繰り返せば、退職後の1年間に限りますが、それなりに高金利かつノーリスクで運用ができます。
投資信託との抱き合わせ販売は絶対ダメ
こうした退職金専用定期預金を申し込みに行くと
・投資信託との抱き合わせ購入(そっちのほうが金利が高いプランがある)
・そもそも定期じゃなくて保険とか買わせようとする
といったセールスをされる可能性が高いです。まず、投資信託ですが、地銀が売っている投資信託の大半は手数料がぼったくり価格の買う価値のない投資信託です。
正直そんなファンドをかったら、その購入にかかる手数料だけで金利の上乗せ分なんて吹っ飛んでいくレベルになっています。
上記にも書かれていますが、投資信託について窓口で相談するというのは一番やってはいけないことです。
上記の記事も参考になるかともいます。正直、銀行窓口で売っている投信はほとんどがぼったくり商品といえるレベルのファンドです。
素直に退職金専用定期預金だけを預けよう
というわけで、福岡銀行と西日本シティ銀行の退職金専用定期預金のプランと上手な預け方を紹介してみました。素直に100%預金だけを活用していきましょうね。