d払いタッチ 20%還元 3/19に早期終了 Visa割に続きお前もか……

私はわりと、ポイント還元というものに人生を預けがちな人間である。
スーパーの安売りにはそこまで走らないくせに、「20%還元」と書いてあると急に目の色が変わる。人間の欲というのは、実に細かいところで正直なのだと思う。

そんな私が、ひそかに大事な枠として取っておいたのが、d払いタッチの20%還元である。
3月2日から始まって、15,000円使えば3,000ポイント。しかもdポイント10%増量と組み合わせれば、なんだかものすごく賢い人みたいな立ち回りまでできる。こういう「うまくやれば得をする」という話に、私はたいへん弱い。自分が急に家計の軍師になったような気がするからである。実際は、コンビニでお菓子を買う時にニヤニヤしているだけなのだが。

ところがである。
その大事なd払いタッチが、3月19日で早期終了とのこと。
お前もか……という気持ちしか出てこない。
ブルータス……。

この「お前もか」は、昔、楽しみにしていた給食のデザートが、教室に着くころには欠品していた時の気持ちに少し似ている。私はあの頃から、どうも限定とか先着とかに弱いのである。早い者勝ちの世界では、たいてい出遅れる。そして後から「あのとき動いておけば」と、冷めた焼きそばパンみたいな後悔を噛むことになる。学ばない人間だと思う。

しかも今回は、Visa割に続いての早期終了ラッシュである。
こちらとしては、あれとこれを組み合わせて、1,000円以上はVisa、1,000円未満はd払いタッチ、さらに増量ポイントを出口にして……と、めずらしく脳みそを働かせていたのに、キャンペーンのほうが先に走って行ってしまう。計画を立てた人間だけが取り残される。なんともやるせない。

そもそもd払いタッチという名前も、少し油断ならない。
「d払い」とついているので、ふつうのd払いの仲間かと思えば、iDだったりVisaタッチだったり、しかもVisa割の対象外だったりする。親戚の集まりで見たことある顔なのに、名前と関係性が最後までよくわからない人みたいである。こちらは「お得」という一点だけを見て近づいているから、余計に混乱するのだ。

それでも私は、この手のキャンペーンを見るたびに思う。
現代の買い物は、もはや買うことそのものより、どう払うかのほうが長い。パンを一個買うのに、還元率と上限と対象外条件を確認している自分は、いったい何をしているのだろうと思う。でも、そこを考えている時間が少し楽しいのだから困る。趣味なのか節約なのか、もう自分でもわからない。

d払いタッチの20%還元は終わってしまう。
大事に温存していた枠は、だいたいこうして使う前に消える。人生もポイントも、「今度にしよう」と思ったものから先になくなるのかもしれない。などと少しだけ深いことを考えたが、たぶんそこまでの話ではない。

結局のところ、キャンペーンというものは、桜みたいなものなのである。
咲いているうちに見に行かないと終わる。
そして私はまた、次の還元を見つけては「今度こそ早めに使おう」と思うのだ。毎回そう思っているので、たぶん次も間に合わない。