ある日、歯磨きをしながら、なぜかPayPayポイント運用のことを考えていた。歯磨き中に考えることというのは、大体がどうでもいいのだが、これが意外と頭から離れなかったのである。
私は前から、PayPayのポイント運用を見かけるたびに思っていた。
「これ、なんでみんな続けてるんだろう」と。
手数料はかかるし、そのせいでポイント運用の欠点である権利落ちの回避ができるわけでもない。冷静に考えると、同じ値動きに連動するなら、普通に現金で投資したほうがよほど自由度が高い。なのに、みんな当たり前の顔でポイントを運用に突っ込んでいる。私はその光景を、商店街の福引きに無言で並ぶ人たちを見るような気持ちで眺めていた。
ここで話は少し脱線するが、私は昔、スタンプカードを異様に大事にする子どもだった。あと一個でいっぱいになるという理由だけで、全然おいしくないパン屋に通っていた記憶がある。今思えば、パンよりスタンプのほうを食べていたようなものだ。人は「もう少しで何かがもらえる」という状態に、異常に弱いのである。
PayPayポイント運用も、たぶんそれに近い。現金だと「減った」「増えた」で心がザワつくが、ポイントだとどこかゲーム感覚になる。負けても「まあポイントだし」と思えるし、増えたら増えたで、なぜか自分が投資上級者になった気がする。実際は何も変わっていないのに。
私はこういう仕組みに対して、斜に構えている自分が賢いような気になっていたが、冷静に考えると、ただ面倒くさがりなだけなのだ。現金投資は勉強も必要だし、責任も重い。ポイント運用は、言ってしまえば「考えなくていい投資」なのである。
みんなが続けている理由を考えた結果、たぶん答えは単純で、
「損しても痛くない顔ができるから」
これに尽きるのだと思う。
そう考えると、PayPayポイント運用は投資というより、少し大人向けのガチャみたいなものなのかもしれない。期待しすぎず、失望もしない。その距離感がちょうどいい人が多いのだろう。
私はというと、相変わらず歯磨きを終えても答えは出ず、「まあ、人それぞれか」とどうでもいい結論に落ち着いた。
たぶん明日には、また別のどうでもいいことを考えているはずである。
ちなみに権利落ちの会費については「ポイント運用で怖い権利落ちと対策 権利落ち回避で損を減らす」が参考になる。またしても詳細な説明は他人に丸投げである。
