今日は祝日なのである。カレンダーも赤いし、世間も休みムードだし、私の気持ちも朝の段階では「今日は何もしないぞ」という、根拠のない決意に満ちていた。洗濯も後回し、メールも見ない。そう心に誓っていたのに、スマホがピロンと鳴った。
WEBサイトの修正依頼であった。
しかも「ちょっとだけ」「急ぎで」という、社会人が一番弱い言葉がセットである。
私は一瞬、祝日だぞ、と心の中でつぶやいた。声に出して言えばよかったのに、なぜか言わない。言わずに、なぜかパソコンを開いている自分がいる。ここがもうダメなのである。
こういう時、私はいつも「見るだけ」「内容を把握するだけ」と自分に言い聞かせる。見るだけのはずが、気づくとコードを触っている。軽い修正のつもりが、なぜかデザインまで気になってくる。祝日なのに、私は何をしているのだろう。
思えば昔からそうだった。テスト前に限って部屋の掃除を始めたり、夜中に突然模様替えをしたりするタイプだった。やらなくていい時ほど、なぜかやってしまう。しかも「自分は今、頑張っている」とどこかで思いたいのだと思う。
作業をしながら、コーヒーを飲む私。休日用に買っておいたお菓子を、なぜか仕事のお供にしている私。祝日感は、すでにどこにもない。誰に頼まれたわけでもなく、誰に強制されたわけでもないのに、勝手に働いているのである。
そして一通り修正が終わると、なんとも言えない達成感と、ほんの少しの虚しさが残る。ああ、今日もちゃんと休めなかったな、と思う。でも同時に「まあ、これが私か」とも思う。
祝日に仕事をしてしまう私の性格は、たぶん一生直らない。だから次の祝日も、きっと私は「今日は休みだぞ」と思いながら、パソコンを開いているのだろう。それでいいのか悪いのかは、もうよく分からないのである。
今日は成人の日か。新成人の皆さんおめでとう。
